7,000万円のお葬式

こんにちは、熊谷墓園の石材部の齋藤です。そして、今までありがとうございました。本日を持って熊谷墓園のブログを卒業致します。

このブログに出会い、私自身とても勉強になりました。ブログを書く際、色々なテーマを持って書いてはいましたが、まだまだ書き尽くせない「ネタ」が色々ありました。そして、最後はこのネタで終わろうかと思います。

「7,000万円のお葬式」

仏壇の黒檀の材料で有名なインドネシアスラウェシ島の先住民族、それがトラジャ族です。日本と全く正反対の死生観を持つ彼らは、ズバリ!「死ぬために生きています」。

「お葬式にお金をかければかけるほど、死後幸せになれる」という伝説が根強く残り、彼らは「死」を人生最高のピークと考えるのです。その為彼らは「死」が近づけば近づくほどワクワクし、その「ワクワク」が頂点に達した時、爆発するのが「お葬式」です。

お葬式は通夜とか告別式とかいうレベルではなく、何と数週間から最大で数か月間にもわたり、ぶっ通しでフィーバーするのです!

当然莫大な資金がかかりますが、何せ「お金をかければかけるほど幸せになれる」訳ですから、親族一同貯金の全てをそそぎつくし、「死後の幸せ」にむかって現世の「欲(お金)」をブッ飛ばすのです!

何せ平均月収2万円が相場のインドネシアで、彼らはお葬式に777万円かけるのです!正直、私が「死後幸せになるから、お葬式に7千万払え」と言われたら、違う意味で死にそうです。

日本人のお葬式にかける平均的な相場は、150万前後ですので、日本人の5倍以上の資金を「お葬式」に投入している訳です。お葬儀社さんは今すぐトラジャ族へ営業をしかけた方が、日本の5倍は儲かるかもしれませんね。

このイベント(お葬式)は世界的に有名で、多くの観光客を集め、盛大に行われています。本来親族や関係者でなければ参列出来ないというか、参列する意味がないというかなお葬式ですが、このBIGイベント(お葬式)に関しては、誰でも参加自由で、好きな時間にやってきて、好きな時間に帰ってもOKな、何ともフリーダムなイベント(何度もいいますが、お葬式)です。

また、一時期流行った、あるお葬式にまつわるジョークがあります。

「Whose funeral is this?(これは誰のお葬式?)」「Haven’t Decided Yet(まだ決めてない)」

これはある国のとても「っぽい」ジョークです。日本の北の方を見てみると、どこの国のジョークかわかるかもしれませんよ。

ある国では「お葬式」を世界的にハッピーなイベントにし、またある国では「お葬式」をユーモアと皮肉を交えてジョークにしました。日本では今後、死後を飾る「お葬式」「お仏壇」そして「お墓」はどう変化していくのか。どう変化して行って欲しいのか。

「死後」を担う仕事をしているものの一人として、今後も考えていきます。今までありがとうございました。

埼玉永代供養墓

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