お地蔵様について④

こんにちは、熊谷墓園 石材部の林です。

今回も引き続きお地蔵様について書かせていただきます。

以前「道祖神」や「塞の(さえ)の神」について書かせていただきましたが、お地蔵様も同じく境界石の役目をしています。
境界石は、私達が住み暮らしている日常の世界と、そうではない外の世界(異界)との境目に立てられ、様々な働きをします。
昔は今ほど交通の便が良くありませんでした。外の世界との往来はごく限られていたので、良いことも悪いこともみな日常でないことは外界からやってくると思われていました。良いことは大歓迎ですが、疫病などは村の境界に「塞の神」をつくって防がねばなりません。未知の外の世界へ出ていくときは、村はずれで旅先の安全を祈るため「道祖神」をつくりました。

同じようにお墓の入口は、生きている人の世界と亡くなった人の世界との境界です。そこに立つ六体のお地蔵様は、あの世へ旅立つ人の安全と安らぎを祈る「道祖神」であり、死者が迷ってあの世からこの世へ帰ってこないための「塞の神」なのです。

埼玉永代供養墓

前の記事

春の便り

次の記事

4月14日