仏のことば その47

こんにちは、熊谷霊園 石材部の佐藤です。
今年も後わずかとなりました。
冬なのに暖かい日があったりと、スキー場は雪がなくて大変そうです。
とは言え、朝晩は寒いです。もうどこのご家庭でも『コタツ』を使っているので、ありませんか?
仕事を終え、帰って『コタツ』に入りながら『お酒』を飲む。
最高ですよね?
随分前ですが、この『コタツ』と『お酒(般若湯)』は仏教から来た物だとお話しました。
覚えていますか?という事で、前のログを探すのも大変なので改めてここに乗せます。

『コタツ』
漢字で書くと『炬燵』と書きます。
昔は『火燵』と書かれる事が多かった様です。
炬燵は室町時代の禅宗の僧侶が発案したとされ、囲炉裏にやぐらを組み、布団をかけた物が最初とされています。
昔から置きコタツと掘りコタツの両方ともありましたが禅寺で使われていたのは前者の置きコタツだったそうです。
火鉢がお客様向けで、炬燵は自分達用とされていました。ことわざで『内弁慶』というがありますが、同じ様に
外では意気地がないが家庭では威張り散らす人を『炬燵弁慶』とも言います。

『般若湯』
般若湯』は中国の宋の時代に生まれた言葉です。
インドではお酒を飲まない事を美徳とされ戒律でも、飲酒は「死後は地獄に堕ちる」とまでされました。
しかし仏教が中国へ伝わると様相が変わります。中国のお寺は主に山に建てられていた為、冬になると
ものすごく寒くなります。なので、お酒を飲んで暖まっていたのでしょう。
本来戒律でお酒を飲む事を禁止されてますが寒くて敵いません。
そこで中国の僧はお酒を知恵の水「智水」と決め付けました。
『般若湯』がここで生まれました。
「般若」とは仏教で悟りを得た最高の知恵の事です。お酒は知恵を生む水であると決め付けてしまいました。
お酒ではなく般若湯を飲んでいる、中国の僧は後ろめたさを消し去ったと言うわけです。
ちなみに能面で嫉妬と怒りなどたたえた般若面がありますが般若湯と関係がなく、
面打ちの般若坊と言う人が作った形なのでこの名前がつきました。

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