なぜお墓は石でつくるのか⑥

こんにちは、熊谷霊園 石材部の林です。

今回も引き続き、お墓はなぜ石でつくるのかということについて書かせていただきます。

神話の「千引岩」、つまり墓石にはどんな意味が込められていたのでしょうか。

・地下の死者の国の出口を塞ぐ石

第一に千引岩(墓石)は、イザナミの命(みこと)が行った黄泉の国(死者の国)の出口を塞ぎ、死者がこの世に自由に出て来れない役割を果たしています。また墓石をむやみに開けてのぞいてはいけない、死者が大地のふるさとで安らかに眠っている邪魔をしてはいけない、という意味もあります。

・あの世とこの世の境界石

二つ目は、千引岩にはあの世とこの世を分けるちょうど境界の役目があります。墓石の前にぬかづくのは死者の世界と向き合うことですから、普段とはまったく違う状況で、亡くなったかけがえのない家族やご先祖様とともに過ごす、人間として大切な時間という意味があります。

新しいお墓のかたち