法事の後に食べるお斎(おとき)って何?
本日は法事の後に皆さんで取る食事であるお斎(おとき)について書かせていただきます。
斎(とき)という言葉はもともとお寺で僧侶が正午までに食べる食事を意味しました。
昔、お寺では正午よりも後に食事を取ってはいけない決まりになっていたのです。
やがてお寺の食事から法事の後に食べる食事へと意味が変化していったのです。
この変化には死者が出た時の民間の習慣も影響していると言われています。
昔は人が死ぬとその親族にけがれが付くと考えられ、そのけがれを除去するため一定期間、精進潔斎して人との接触を避ける忌籠り(いみごもり)をしました。
その忌籠りの間に食べる食事を斎食(さいじき)といいます。
ですから、仏教の斎と忌籠りの斎食が混同されていき、次第に法事で死者の供養をした後に取る食事をお斎というようになったのです。