和型墓石の意味
こんにちは、熊谷霊園石材部の石原です。最近はめっきり洋型のお墓が増え、昔ながらの和型(縦長の三段積み墓石)を建てる方が減ってきました。この和型墓石、建っているものをよく見ると場所によって色々彫ってある文字が違うことに気が付くと思います。
熊谷霊園では、和型、洋型どちらでもご家族皆さまが入れるようにと「先祖代々霊位」と彫ることをお勧めしていますが、和型の場合、実はそれぞれの部材に別の呼び名と意味があることをご存知でしょうか?
天辺の縦長の石は竿石と呼ばれることが多いですがまたの名を「天石」、「仏石」と呼び、お寺によってはここには「南無阿弥陀仏」や「南無大師遍照金剛」など、宗派によって異なりますが御本尊様の名前を刻む石でした。(お寺によって考えが異なることもあります!)その仏様を支える下の石は「人石」と言われ、ここに「石原家」などのように家名を彫るわけです。また昔のお墓は墓誌が無く、天石に戒名を彫ってあるものが多いですが、このような人石に家名を彫ってあるお墓はこの人石の部分に戒名を彫っているお墓もあります。
その下は「地」を表しており、この三段で「天・人・地」を表しているのです。
もちろん必ずこの通りに彫らなければいけないという訳ではありませんが、お墓がただ石を積み上げているだけではないということがおわかりいただけましたでしょうか?