五輪塔について⑤
こんにちは、熊谷深谷霊園石材部の林です。
今回も五輪塔について書かせていただきます。
覚鑁(かくばん)上人は空海ほど一般には知られていませんが、真言宗「中興の祖」と言われたたいへんな高僧です。覚鑁は最初、本山の高野山で「高野聖(こうやひじり)」という念仏グループにいました。こうしたグループを「別所聖(べっしょひじり)」とも言いますが、これは本山の寺ではない別のところ(お堂)を拠点にしていた念仏集団だったからです。
覚鑁は当時、流行していた浄土教と密教は同じで「密教はもともと浄土教を含んでいる」と主張しました。これがやがて「五輪塔」を生むことになるのです。