仏のことば その19
こんにちは、熊谷墓園 石材部の佐藤です。
お盆の準備でだんだんと忙しくなってきました。
お盆の時にお仏壇の前に花瓶を飾る人も多いと思いますが、『花瓶』は何と読みますか?
『花瓶』は「かびん」と普段読みますが、密教の法具の場合にだけ、「けびょう」と発音します。
香炉、燭台と共に三具足の一つで、仏前には欠かせない道具ですが、本来は花を挿す器ではなかったと言われています。
真言三部経の一つ「大日経」によると、
「迦羅舎(からしゃ、瓶の事)は諸種の宝薬を容れ、その口に宝華を挿す」
とあります。薬、あるいは種子などを、水を盛った中に入れていたのです。
つまりもともとは、花瓶ではなかったのです。
ただ、瓶のふたに一輪の花を飾る風習があったので、どうやらそれが転じて、花瓶は花入れ専用になったようです。