仏教ことわざ① 仏の顔も三度
よく「仏の顔も三度まで」と言いますが、今日はこのことわざの意味を書かせていただきます。
「仏の顔も三度まで」のことわざは「仏の顔も三度名撫(な)ずれば腹立つ」の略です。撫でるというのは、からかったり、踏みつけにするという意味です。
どんなにやさしい人であっても、無理な事や無法な事をたびたびされれば、ついには怒るという意味で使われます。
これを優しい仏さまに例えて、いくら円満な仏さまでも、いくら温和な仏さまでも、撫でまわすような悪行を三度もされてはたまらない。三度も繰り返して反省の色も見せないような事では、仏さまもさすがに怒られると言ったのです。
仏さまでもここまで来ると怒られるのだから、悟りの境地にも至らない普通の人間であれば、これだけの屈辱には耐えられず、我慢の限界を超えてしまうわけです。
ここでいう三度というのはたびたびという意味で使われています。
皆さんの周りにも温厚で怒らない人はいるでしょうが、だからといって調子に乗って、ひどいことをしていると後で激怒させてしまうことになりますので注意してください。
優しい人ほど本気で怒らせると恐いものです。