家紋のトラブル
こんにちは、熊谷墓園石材部の石原です。今回はお墓にもよく彫られている家紋のトラブルについてお話させていただきます。
皆様も普段ほとんどの方が自分の家紋について無頓着な方が多いと思います。いざとなると家紋の名前が出ないのはもちろん、どこを調べればわかるのかすら怪しいことも非常に多いです。
「丸の有り、無し」
家紋にはそれぞれの柄のみのものとその周りに丸で囲ってあるものがあります。そういった家紋は一般的に「丸に~」と呼ばれています。「うちの家紋は五三の桐だよ」と言われ「丸はありますか?」と聞くと「えっ…知らない…」という場合も非常に多いです。
「下がり藤、上がり藤」
よく藤棚などで見られる藤が上から下がったもの。中には下から上に上がる「上がり藤」などもありますが、これを逆に彫ってしまったことも。原因は施主さまの単純な思い込みでしたが実家が遠くなかなか確認できないお客様にはよくあるケースですので、しっかりと確認することが必要です。
「特殊家紋」
家紋は長い歴史のあるものです。中には代を重ねるごとに独自の変化や他の家紋との合体により家紋帖に無い変化を遂げたものがあります。また、お墓に家紋を彫った当時の職人の腕の違いで形が微妙に変化したりする場合があります。その場合は写真を撮ってそのまま彫る形になります。
その他に沖縄地方では家紋帖に無い特殊な家紋が多数あるようです。沖縄出身の方のお墓で家紋がわからず、ネットなどで調べてやっと発見した例もあります。
「菊」
天皇家などで使われる家紋で花弁が16枚の十六菊が使われますが、一般の方は恐れ多いとして花弁が12枚や10枚の家紋を使用する場合があります。しかし「菊」とだけのお話で枚数がわからず16枚で彫ってしまった例も… もちろんその後彫直しになりました(汗)
このようにまだまだ書ききれないくらいの例がありますが、この機会にご自分の家紋を再確認してみてはいかがでしょうか?