師走と大掃除

こんにちは、熊谷墓園石材部の石原です。さて、今年も残り一ヶ月を切りました。季節も師走に入り、そろそろ大掃除に頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか?
この“しわす”はそもそも当て字で由来は諸説ありますが、正確な語源は不明だそうです。この師を学校の先生が忙しくて走りまわるだとか、お正月前に祖先の霊を弔うお経をあげるためお坊様(法師様や導師様などとも言いますね)があちこち東西を馳せる月という意味で「師馳す(しはす)」を元に師走の文字が当てられたともいわれています。
今は年末年始お休みのないお父様、お母様方も増え大掃除している暇も無い方もいらっしゃるでしょう。「走ってるのはお坊様だけじゃないよ!!」との声も聞こえてきそうです。
そして、この「大掃除」。年末まとめて行うイメージが強いですが、本来、江戸時代では“すす払い”として旧暦の12月13日に行われていました。これは単に身の回りを綺麗にして気持ちよく新年を迎えるだけでなく年神祭の準備としての信仰的な行事で物忌み(方角や暦の凶日による災いを避けるため、一定期間、身を清めて家に籠る行為)のための準備でした。
日本人の美徳として「もったいない」という考えがありますが、不要なもの、将来的に使わないものまで取っておくことで生活空間が圧迫されるため、忙しくて片付けられずにいる所にさらに物の管理に気力を奪われ、ますます心に余裕が無くなっていくといいます。心の余裕が無くなると、自分の周りの事しか考えられず、ご先祖様や仏様の事を考える余裕が無くなり扱いも粗末になりがちです。お家にお仏壇やお墓のある方でしばらく手入れをしていなかったという方もいるのではないでしょうか?
少し前に「断舎利」という言葉が流行りましたが、心に余裕を持ち、活力に満ちた新年を迎えられるよう、少し立ち止まって、ゆっくり周りを見渡してみてはいかがでしょうか?

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