東日本大震災と、その後のお墓

こんにちは、熊谷墓園石材部の齋藤です。

2011年3月11日14時46分18秒、日本周辺における観測史上最大の地震がおきました。震災時、私は群馬県の桐生市にいました。用があり墓地へ向かっている最中に地震が起き、墓地に着いた時には、お寺の世話人らしき人達がせわしなく墓地を走っていて、墓地には燈篭が倒れたり、石塔がずれたり、異様な光景でした。

そして、震災から2年が経ち、震災前と震災後で、私が感じるお墓に対する変化は、3つあります。

1つ目は、和型より洋型がより増えました。以前から洋型がじわじわ増えてはいましたが、震災の時、和型の細長い石塔がズレたのに対し、横長の洋型の石塔は、横幅が大きい分安定性があり、ズレにくかったからです。

2つ目は、角墓前や丸墓前のような燈篭の減少です。これも震災の時、一番多く倒れたのが燈篭だったからです。震災後、親柱に置く森藤型のような、小さい燈篭の需要が増えました。

3つ目は、「耐震施工」の工事です。1つ目で話しました和型の石塔がズレたり、落ちたりしないようにするため、石塔の中を繰り抜いてステンレスの棒を入れるのが、代表的な耐震施工の一種です。

これら全ては、「もしもの時の」リスク対策です。

今後、リスク対策以外でも、お墓を取り巻く環境は日々変わっていくと思います。以前はお墓といえば、墓地の入り口に「階段」を作ったものですが、今はほとんど墓地の入り口は「バリアフリー」にするのが一般的です。

お墓参りに行った時、お墓は高価な物ですから、「このお墓いくらぐらいしたのかな?」「となりの家の◯◯さん高そうなお墓作ったな」など、ついつい値段が気になってしまうものですが、周りのお墓をよく見ると、時代事に違うお墓の形には、うつりゆく時代の変遷を見ることが出来ますよ。

ちなみに、最近のアベノミクスによる円安傾向を考えますと、来年は消費税も増税しますし、金額だけに特化してみれば、今がお墓の底値かもしれません・・・。

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