トルコ石はトルコの石？
こんにちは熊谷墓園石材部の齋藤です。２０２０年夏のオリンピックと、パラリンピックの開催都市の招致レースで、見事東京が勝ちましたね。同じ日本人としてとても誇らしく思います。この招致レースでは、東京はイスタンブールとマドリードと決戦しましたが、今ツイッター上では、トルコの人々から東京を祝福する好意的なツイートが相次いでいます。
イスラム圏発のオリンピックを目指していたイスタンブールでは、今回は５度目の挑戦となりましたが、最終投票の末落選してしまい、落胆の声が市民を包みました。その一方で、ツイッター上では、「東京おめでとう」といった書き込みがどんどん増え、発表から18時間後には、15万件を突破しました。
レースではマドリードともどもイスタンブールは、東京とはライバル関係であり、そのレースに落選した直後、誰よりも悔しいはずなのに、いち早く祝福を伝えるとは、なかなか出来る事ではないと思います。平和の祭典であるオリンピックらしい、実に素敵な話ですね。今回は、そんなトルコの石にまつわる「うんちく」話をします。
それはそのものズバリ「トルコ石」です。トルコ石というからには、物の道理から考えても、トルコ産の石であろうと思われがちですが、なんとトルコ産の石では無いのです。トルコ石なのに。
では、どこ産なのか？といいますと、それはイラン産です。
では、なぜイラン石ではなく、トルコ石なのか？といいますと、まず名付け親はフランス人です。今から約700～800年前、当時13世紀中近東で産出されたものは、トルコを経由してヨーロッパへと運ばれました。フランス人の観点からみると、まだまだ名無しだったこの「トルコ石」も、トルコを経由して来る訳ですから、「ターコイズ（トルコの石）」と呼ぶようになったのです。この呼び方はそのまま定着し、「トルコ石」の名称は世界でそのまま認知された訳です。
７年後の2020年、日本でのオリンピック開催が決定しましたが、イスタンブールもまだまだ諦めてはいないでしょう。正直、中東のシリアの問題がなかったら、もしかしたら流れはイスタンブールへ向いていたかもしれません。もし今後、イスタンブールでのオリンピック招致が成功する事がありましたら、こんどは日本人が、「イスタンブールおめでとう」と、言えるといいですね。
そしてもしオリンピックの応援にトルコへ行き、トルコ土産を買う事がありましたら、トルコ石はトルコ名産のお土産にはならない事だけ今回お伝えします。仮に、京都へ行ってお土産を買ったら、京都産ではなく埼玉県産だったら、ちょっと残念な気持ちになりますしね。
