「墓」の語源と意味について
私たちは亡き後埋葬される場所を昔から「墓」といいますが、そもそも「墓」という言葉はどういう意味があるのか皆さんはご存知でしょうか?
「墓」という言葉は、通説では「投げ棄てる場所」を意味する「ハフル」という言葉が、転化したのではないかとされています。
これは、昔の埋葬の仕方がほとんど「投げ棄てる」行為に近かったことに由来していると言われています。
また、「墓」という文字の字源をたどると、「日のあたる草むらの大地に横たわり、土に還る」という意味を持つ文字が組み合わさって出来たことがわかりました。
これは死ぬことによって人は自然に還る、という古代からの死生観をあらわしたものです。
つまり、墓とは生きている人間にとっては棄て場所という意味であり、死者にとっては自然に還るための安らぎの場という意味があるのです。
ただ、現代では決してお墓は棄て場所というイメージはありません。
どちらかというと、文字の字源になっている「自然に還るための安らぎの場所」という意味が強いと言えます。