お墓の副葬品

こんにちは、熊谷墓園石材部の石原です。本日はお墓の埋葬時に入れることもある副葬品についてのお話をさせていただきます。
副葬品とは、故人の思い入れのあったものや、大切にしていたものなど、お墓に一緒に納めるもののことです。昔は豪族の墓に財宝を一緒に埋葬したりしていたこともあり、現在ではよくメガネや入れ歯などを骨壺に一緒に入れることがあります。一般的に遺品にあたる場合が多いですが通常墓地ではご遺骨以外の物を埋葬することは原則禁止されているため、寺院墓地などの場合はお寺への確認が必要な場合もあります。
また、火葬の際に棺に納めて、個人とともに火葬するものも副葬品と言えます。お墓への副葬品の埋葬が可能な場合でも、腐敗するものや危険物はマナーとしてNGです。
私もこれまで色々な副葬品を見ましたが中には変わったものもありました。中でもなかなか印象深かったものをいくつかご紹介します。
① 病院の診察券
亡くなったご主人の骨を埋葬する際に上記の入れ歯などの他に、奥様のご希望でお入れしました。あの世では病気の苦しみからは解放されていますよとお話ししましたが、「心配だから」とのことでした。
② アンパンマンなどのぬいぐるみ
これは幼いお子様の納骨の際にお母様から寂しくないようにとのご希望で埋葬しました。小さな骨壺を守るように抱える形で埋葬するとお母様が涙を流しながらじっと見ていたのが記憶に残っています。
③ 市松人形
これはまた別の意味で非常にインパクトがある副葬品でした。私が埋葬したものではありませんでしたが、納骨のご依頼を受けて扉を開けた途端、目の前に泥だらけでカビにまみれた市松人形と目が遭って・・・。ちょっと泣きそうになりました。
などのように、一言で副葬品といっても個人の安らぎを案じるご家族の気持ちは様々なようですね。

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