お地蔵様について➂
こんにちは、熊谷墓園 石材部の林です。
今回も引き続きお地蔵様について書かせていただきます。
民話の中にも親しみを込めて、色々なお地蔵様が数多く活躍します。
重労働や田植え作業をする泥足(どろあし)地蔵・土付(つちつき)地蔵・田植地蔵、戦場で危ないところを救う勝軍(しょうぐん)地蔵・矢取(やとり)地蔵・縄目地蔵、また子供の守り本尊としての子安(こやす)地蔵・子育地蔵・夜泣地蔵など、多くの人々から広く親しまれています。とりわけ子供の成長と安全を守るお地蔵様ほどありがたいものはありません。
しかし、とても悲しいことですが、人は愛しいわが子を失ってしまう時もあります。
幼くして亡くなった子供達は三途の川のほとりにある賽の河原で、懸命に石を積んで石塔をつくっています。その情景をうたったのが、「一つ積んでは父のため・・・」という「賽の河原地蔵和讃」です。お地蔵様があの世の親となって、幼い子供達を慈しんで下さっています。ですから、幼い子供のお墓にはお地蔵様を墓石として用います。それは宗派を超えた、人々の切なる願いの表れでもあります。