コーヒーが好きだったんです。

こんにちは、熊谷墓園石材部の齋藤です。今回は先日あるお客様とのやりとりの中で、私が感じた事を書きます。

そのお客様は雪の日に来店しました。今年の雪は45年ぶりの積雪だったこともあり、私は外で必死に雪かきをしていました。何せ出社する際、まず敷地内に入れないのです!おそらく除雪車が雪を道の両側に押し寄せたせいなのか、入り口にダムのような雪が通せんぼしていたのです。しょうがないのでまずは路肩に車を路駐し、どうにかしてダムを決壊させることから始めるぐらい、その日は雪が凄かった事が印象に残っています。

お客様は、年の頃は40代中程の女性の方で、聞けば旦那さんを病気で亡くし、今回は仏壇を求めて来店されたそうです。

とは言え、まだお客様自身どういう仏壇が欲しいのかイメージが定まっておらず、むしろ話ながら自分が本当に欲しい仏壇のイメージを固めていきたいという方でした。

既に四十九日は過ぎている事、お墓はあるもののお骨はまだしばらく手元に置いておきたいという気持ち。葬儀のとき担当者に色々お世話になったので位牌は葬儀社で購入したが、今日ここに来て色々な位牌の種類があることを知りびっくりしたなど、お仏壇だけではなく、それに付随するお墓、お位牌の話もしました。

そのとき、印象的だったのがそのお客様が葬儀社の担当者にされて一番感動したことです。

亡くなった旦那さんがコーヒーが好きでよくコーヒーを飲んでいたんですよ、そんな何気ない会話を葬儀社の担当者にしたとき、スっと差し出してくれたのがコーヒーの香りがするお線香だったそうです。

これを旦那さんに差し上げてください。きっと喜びますよ。そう言ってくれた事にとても感動したそうです。

コーヒーの香りがするお線香自体は決して珍しいものではありません。もちろん専門店でしか扱っていないので、スーパーなどでは買えませんが、新商品ではありません。

しかし、お客様の気持ちをくみ、お客様が喜ぶように自然に対応したその担当者の行動に、私自身も感じる事がありました。これはとても大事なことだと。

コーヒーのお線香と似た商品に、故人の好物シリーズというロウソクの商品があります。同じくコーヒーのロウソクや、ビール、ワンカップのロウソクなど。見た目が食玩のようで、アイディア商品なのかなと、割とポップに考えていたのですが、今回の件で「故人の好物」というものが、場合によっては人に感動を与えられる事に気づきました。

私自身コーヒーが好きなので朝、朝食は食べませんがコーヒーだけはよく飲みます。私の死後、妻がそんな私の事を想ってコーヒーのお線香なりロウソクをあげてくれたら、きっと私は喜ぶでしょう。

今回の話はほんの一例でしょうが、この「喜んでくれる」という気持ちの大切さを、この雪の日に来たお客様と、葬儀社の担当者に教わりました。ちなみにこの好物シリーズは日々新商品が開発されていますが、私はコーヒーも好きですが、チョコモナカも好きなので是非チョコモナカの登場を期待します!

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