116年の歴史

こんにちは、熊谷墓園石材部の齋藤です。先日いつもの通勤途中のラジオでこんなニュースをやっていました。

「全国の100歳以上の高齢者が44年連続最多更新!内、女性が9割!」

敬老の日を迎える今月、100歳以上の高齢者は、昨年より4,500人弱増え、58,000人以上になる見通しだそうです。男女別では、見出しの通り女性が9割近くを占め、大阪に住む国内最高齢者の大川ミサヲさんは116歳になり、ギネスワールドレコーズに「世界最高齢」として認定され、我が国の御長寿ぶりを世界的にも盤石なものにしています。

今から116年前というと、1898年。明治31年になります。大川ミサヲさんはこの年の3月生まれですが、同月3月には、何と日本とも縁の深い中国の政治家、周恩来が生まれた月でもあります。1972年に田中角栄と日中共同声明に調印した事でも有名ですが、私自身、1980年生まれですのでもちろん生まれる前の話ですから、大川さんは本当に時代の生き字引と言える存在です。

なにせ116年前と言わず、単純に今から100年前ですら、2月10日に日本はロシアに宣戦布告し日露戦争が勃発しています。大川さんはこの時当時6歳という訳です。うちの子供が今4歳ですので、うちの子より大きい年に、歴史の教科書に載ってる戦争を経験している訳ですから、本当に頭が下がります。

私がまだ桐生店に在籍していた頃、この日露戦争に父親が出兵したというお客さんがいました。そしてお客様自身も大東亜戦争開戦の際には出兵したそうです。

時は、今から71年前の1943年。いわゆる学徒出陣です。お客様は当時21歳でしたが、すぐ目の前を焼夷弾がかすめていくスレスレの戦地を生き抜き、今も変わらず元気です。元気すぎて生きているうちに自分の墓を建てましたからね。私がそのお墓を建てたので、それが縁という訳です。

御長寿と言えば、愛知県に住んでいる、記録的な御長寿双子姉妹「きんさんぎんさん」が有名ですが、今年の4月、ぎんさんの長女の年子さんが100歳になったそうです。ぎんさんには4姉妹の娘がおり、まだまだ長女の年子さんの妹たちも元気ですから、我が国の御長寿ギネスは安泰です。

全国的な御長寿ランキングのトップ3は、1.島根県。2.高知県。3.鳥取県。と、山陰地方が2つもランクインしています。さすが日本神話と深い繋がりを持つ、神々の国と言えましょう。

ちなみに最下位は我が埼玉県です。

しかし!男性の最高齢者は我が埼玉県の百井盛さん。御年111歳のゾロ目!埼玉の誇りです。

埼玉県は以前、ある美容関連販売サイトが、全国47都道府県の女性の平均バストサイズを調査した結果、まさかの「埼玉県だけ平均Aカップ」という最下位を記録し、ネット上をざわつかせた経緯がありますが、良くも悪くもどうにかしてでも「埼玉県」という、ワードをねじ込んで話題性をかっさらってくるそのバイタリティは日本一だと思います。ちなみに余談ですが、日本一バストが豊かなのは、岐阜と京都です。

話しは脱線しましたが、確実に日本が「超」高齢化社会へトップスピードで走っているのは間違いなく、その変化は「呼び方」にも影響を及ぼしています。

今から6年前に75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度が始まりましたが、その時、この「後期高齢者」という呼び名に「差別的だ」と批判がありました。

今回社会保障制度の改革に関連し、甘利明経済再生担当相は、現在75歳以上の方を指す「後期高齢者」という名称を、「熟年高齢者」に変更しようと検討中との事です。また、75歳以下の65歳以上74歳までは現在「前期高齢者」と呼ばれていますが、そちらは「若年高齢者」に変更という訳です。これは、高齢者の「声」が無視できなくなったからだと予測されます。車につける「紅葉マーク」が変更された事と同じ理由ですね。

時代はどんどん変化していきます。目まぐるしすぎてうっかり余所見をしていたら、自分の足元すら見失うことだってあるかもしれません。昔ある上司が言っていました。

「他人の一尺先は見えても、自分の一寸先は見えない」と。

本当、私も自分の一寸先はもちろん、一分先すらわかりませんからね。でも一尺先まで続いていけるよう、まず足元から光を照らしていかないとですね。がんばらねば。

埼玉永代供養墓

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