結婚しない人、できない人

こんにちは、熊谷墓園石材部の齋藤です。突然ですが妹が結婚しません。独り身な訳ではありません。ちゃんと相手がいるのにです。では、相手が非正規社員のような不安定な職なのかというと、そうではありません。確実に私より高収入が約束された、3年前日本国民全てを敵に回した超有名企業です。

もちろん妹自身も正看護師ですので、収入は私より遥かに上です。低収入で将来が不安で・・・どころか、2人そろえば充分すぎるほどの安定収入があるにも関わらず、全く結婚しません。

今回はそんな、私にとって身近すぎるほど身近にある妹のような、日本人の結婚離れの話です。

今回この話にしたのは、前回の話にも通じるところですが、近い将来確実に訪れる日本の人口減少問題です。今年5月、あるシンクタンクは今後30余年の間に、約1000の地方市町村で、出産適齢期の女性がほぼいなくなると予測し、政府も今後50年間の間に、現在1億2700万人の日本の人口が、3分の2に減少すると懸念を募らせています。

それを裏付けるかのように、人口動態調査では7年連続で人口が減少し続けており、去年ついに減少幅が過去最大の23万9000人減になり、日本の人口減少が止まるどころか加速しています。

そして、その背景として浮かび上がる問題が2つあります。1つ目は、婚姻件数の減少です。今年6月の調査で66万1000組と戦後最少を記録しました。ジューンブライドと言われる6月ですら、前年より8000組減り同じく戦後最少です。

そうなった理由は個々色々あるようです。「仕事に専念したい」「子どもがいらない」「そもそも結婚にメリットを感じない」などです。私の妹はこちらの部類になるでしょう。

そして、もう1つの問題は、「結婚しない」ではなく、「結婚できない」人たちです。その根本的な背景は、20代~30代の働く世代ど真ん中の人たちの多くが、非正規社員であるという現実です。私の弟もこの非正規社員になるので、他人ごとではありません。本当に。私自身非正規社員の時期が長かったですしね。元派遣社員ですから。

特にこの2つ目の問題は特に深刻です。増え続ける高齢者の人口を、若い現役世代が支えなくてはいけないからです。とはいえ若い現役世代も生活していかなければいけませんから、その力の源は給料です。でもその力の源を、安い賃金と使い捨てのような雇用条件でいいように使われれば、結果力が出なくて自分の生活だけで手いっぱいになり、家族を養う事はできませんし、もちろん子供もつくれません。

結果、急速に収縮する労働人口の行きつく先は、もう、ジジババを支えきれないという現実です。

逆に、高収入の人たちは自分たちの生活レベルを引き下げたくないし、子どもを作り自由を奪われたくないし、むしろ将来、頼りにならない他人に世話してもらえる保証なんてどこにもないから、自分の老後を自分でみるために、貯蓄して自分の為の人生設計をしていくでしょう。

つまり、お金がある人もお金が無い人も、結婚出産子育てから縁遠くなってしまっているため、出生率という数字に出てしまっている訳です。私は営業ですが、本当、数字は嘘を言いませんね。

人口問題の専門家「選択する未来」委員会会長の三村明夫さんも、何とか日本の人口が1億を切る前に、日本人女性が生涯産む子どもの数を、今の1.41人から2.07人に増やさなければならない!!!と、一生懸命をノルマ(数字)を叫んでいます。

我らが日本のトップ安倍総理も働く女性を応援する為、女性が職場に復帰しやすくなるよう、公立保育所の増設計画を打ち出しました。しかし同時に保育所や幼稚園保育園など、子どもを預かる施設の建設に反対する声が出てきました。それもその子ども達に支えてもらうはずの高齢者からです。

理由は単純。園庭で遊ぶ子ども達の声が「騒音」だからと言う訳です。

私の妻も働く女性です。私自身の給料では家族を養え切れないので、共働きで生活を支えるためです。そして妻が働いている間、私の子供も保育園へ行っています。本当、他人ごとではありません。子どもを預かってくれる保育所がなければ本当に困ります。

以上の事を踏まえ、現実的な話出生率を上げるのは至難の業のようです。こうなったら最早日本の科学力で、工場や介護施設や保育所や私生活でフル活動で活躍出来る、ロボット開発の方が明るい未来を作れるかもしれませんね。

そう、例えば、ボディの青い耳無し猫型ロボットとか・・・。

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